3rd Album『欣喜雀躍』 楽曲解説
「如意輪のまどろみ」
Contents
解説
歌詞
宮澤やすみコメント
この曲を書いたのは2012年、古墳シンガー・まりこふんとのユニット「石舞台」の活動でのこと。
その後、ソロ名義での初自主盤『Butsuzo Rock』、ザ・ブッツ1st『Ash-La La La』にも収録。そのどちらも打ち込みの音でした。それを知っている人が聴いたら、今回の音はまったく別の曲に聞こえるかもしれませんね。
なぜまた収録したかというと、じつは2012年に曲を書いた時から今回のジャズ系の音が頭の中にあって、いつかこの音を実現したかったのです。
しかし、当時はウッドベースの適任者に会えず(じつは最初からTalowさんを想定してはいたんだけど繋がってなかった)、録音のノウハウもない上、アレンジ面でも模索します。
このフワフワした曲をどう演奏するか、その時その時の自分たちのスキルに合った演奏を重ね、だんだんと歌の真意が伝わるアレンジが見えてきたのが2017年春、2代目ベース・サトウトモミ加入時の頃でした。
同じころ、僕とTalowさんが思いがけず繋がります。Talowさんは大学時代のジャズサークルの先輩で、もう30年は経とうかという再会。そのきっかけはまりこふんであり、「石舞台」の縁は続いていたのでありました。
その後2019年、メンバーそれぞれが熟達し、バンドが熟成したときに、Talowさんとの共演の機会を得(宮澤のジャズバンド「The 69 JAZZ CLUB」)、機は熟しました。いよいよ最初に描いていた理想の音を録音する時が来たのです。
そんなバンドの歴史についてまわる重要な曲が、この「如意輪のまどろみ」です。
歌の内容は、人間より一段上の「天道」に住むとされるスーパー観音「如意輪観音」に出会ったエピソード。場所は飛鳥の橘寺。ここで僕が如意輪観音を前に思わず夢心地というか昼寝をした思い出が発端です。
しかし、よく考えれば、人間より上にいらっしゃる観音からすれば、人間の世界はさぞかし地獄めいた世界に見えるだろう。さらに下には本当の地獄がある。そんなイメージで、安らかな天の世界から一気に地獄に突き落とすような展開になっています。
ゲストのセンチメンタル岡田氏の絶妙なジャズピアノ、前曲に続いてリリカルかつ地獄なプレイを聴かせてくれる松村広則氏のサックスにも注目ください。
ツバキングはボサノバの繊細なグルーヴを上手に演出してくれて、後半では大爆発。「石舞台」時代から彼も経験を積んで音楽性の幅を広げました。サンシャインのギターも職人技。目立たないながらもリズムの根幹を支えています。
宮澤やすみ、Talowの共演(宮澤やすみ”69生誕祭”にて)
宮澤やすみ、センチメンタル岡田の共演(宮澤やすみの”小唄かふぇ”Vol.28にて)
【如意輪のまどろみ】歌詞
飛鳥・橘寺の風景(CDジャケットアートワークに使用)
歌の舞台となった橘寺の観音堂
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